LJ vs BB SRPのCB戦略|30bbボード別ヒットチャート【Ajo MTT解説 vol.3】
30bbアーリーポジション(LJ)対BBのSRPにおけるCB戦略を、GTO Wizardソリューションをもとにボード別に徹底解説。ハイカード別・スーツ別・ペア別・コネクト別のCB頻度傾向と、A95・K95・KK5・K55・777・862など8つの代表ボードの最適サイズと頻度。AjoのMTT戦略シリーズ第3回。
文責:Ajo(X:@AjoPoker)
こんにちは、Ajoです。
シリーズ第3回のテーマは アーリーポジション(LJ)vs BBのSRPにおけるCB戦略 です。BTN vs BBのCB戦略は触れたことがある方も、アーリーポジション側のCBはまだ整理できていない方が多いと思います。
この記事では、ES30bbという浅めのスタックを前提に、「相手のスモールペアをタフコールさせるか、オーバーフォールドさせるか」 をエクスプロイトの軸にしながら、ボード別のCB戦略を読み解いていきます。
📌 この記事で扱う前提
- スポット: LJ vs BB SRP(LJがオープン → BBがコール → ヘッズアップでフロップ)
- スタック: ES 30bb
- ソリューション: GTO Wizard ChipEV(ICM非考慮)
- レンジ表は左がLJ(IP)、右がBB(OOP)の想定
プリフロップレンジの確認
LJのオープンレンジ
- オープンの下限は 33 や A8o あたりがID(インディファレント、混合ハンド)
- JTo〜KTo までオフスートのブロードウェイは広くオープン
- 30bbと浅いため スーテッドコネクターやスモールペアの価値が低下 し、ハイカード(ブロードウェイ)の価値が相対的に高くなる
BBのディフェンスレンジ
- BBは Q4oまで広くコール
- 22・33はピュアコール(3BETに混ぜず、純粋にコール)
BBのディフェンスレンジについては、Ajo氏の別noteで詳しく解説されています。
ボード別CB頻度の傾向(4つの視点)
ボードの特徴によってCB頻度がどう変わるかを、4つの軸で整理します。
1. ハイカード別ベット頻度
- T以上 のハイカードボードはCB頻度が高い
- 9以下 のボードでは頻度が下がる
- 例外的に KTo はLJレンジに含まれるが、9xo が
A9oしか無いことから、9xボードでLJのレンジが弱まる
2. スーツ別ベット頻度
- モノトーン(同スート3枚)が 最もCB頻度が高い 一方で EVは最も低い
- モノトーンはBBにもナッツ(フラッシュ)が一定存在するため、ラージベットがほぼ使えない のが特徴
3. ペア別ベット頻度
- ペアボードのCB頻度は 84% とそこまで突出して高くない
- 後述するが、ローのペアボード はスリーカードの含有率の関係でCB頻度が抑えられる傾向
4. コネクト別ベット頻度
- ドライ(コネクトしていない)であるほどCB頻度が高い
- ストレートの可能性が低いほど、IP側のレンジ優位がはっきりする
個別ボード分析
ここからは具体的な8つのボードでCB戦略を見ていきます。
1. A95レインボー
- レンジベット(ほぼ全ハンドでベット)
- 使われるサイズは 20%〜125% まで幅広い
- AT+ がラージベットのバリュー下限
- 33%ベット に対してはポケットペアは降りない
- 55%ベット にはポケットペアがフォールドになる
→ ポケットペアをフォールドさせたいなら 55%以上 のサイズが必要。
2. A95ツートーン
- レンジベット
- 使われるサイズは 20%〜83%
- AQs はフラッシュドロー付きが 55%ベット、フラッシュドロー無しはプロテクションを兼ねて 83%ベット を多用
- 20%ベット にはポケットペアは降りない
- 33%ベット に対しては バックドアフラッシュドローが無いポケットペア は基本フォールド
- QJo(バックドアフラッシュドロー付き) は頻度でチェックレイズしてくる
3. K95レインボー
- レンジ全体の 81% でベット
- 使われるサイズは 20%〜83%
- チェック頻度が高いハンド: ATs〜AQs / ポケットペア / K5s〜K7s など
- 20%ベット にはポケットペアがコール
- 33%ベット には 両方の色があるポケットペア(バックドアフラッシュドロー両狙い)が低頻度でコール
4. K95ツートーン
- レンジ全体の 77% でベット
- 20%ベット に対しても バックドアフラッシュドローが無いスモールペア はフォールドが優勢
- 理由: ガットショットやフラッシュドローを持つハンドの方が、相対的にコール優先度が高くなる
- 実戦ではタフコールになりやすいボード
5. KK5レインボー
- レンジベット
- 殆どの頻度で 20%ベット(小サイズ)
- 20%ベットに対して、Aハイも苦しくBBはレンジ全体の53%をフォールド
- BBはほとんどの Kx・5x・バックドアストレートドロー などの多くのハンドで レイズ で応戦してくる
6. K55レインボー
- 55% の頻度でベット(レンジベットではない)
- QQ・JJ のようなマージナルかつプロテクションの必要性が低いハンドはチェック頻度が高い
- 使われるサイズは 20%のみ
- 20%ベットに対しては、Aハイが高頻度でチェックレイズ
📍 エクスプロイトのポイント
ペアボードはCBに対してコールよりもレイズで抵抗する戦略もありますが、殆どのプレーヤーはレイズ頻度が足りていません。
→ 均衡よりもラフにCBを打っても、実戦では問題になりにくいスポットです。
7. 777(トリップス)
- レンジベット
- トリップスボードはIP側が 圧倒的に有利(ボードカード3枚のうち2枚がペア化しているのでオーバーペア・ナッツ含有率に差が出やすい)
- 迷わずベットでOK
8. 862レインボー
- レンジ全体の 50% でベット(ロー&コネクトが進んだボードはCB頻度が抑えめ)
- 最も使われるサイズは 83%
- 99〜QQ・8x はプロテクションのため ラージベット を好む
- 55%サイズまで はスモールペアはフォールドしないが、83%サイズ ではスモールペアがフォールドする
- スモールペアのアウツ:
- トップヒット に対して 2アウツ
- ボトムヒット に対して 5アウツ
まとめ
CBを打つ際のチェックポイントを2つの視点で整理します。
均衡的視点(GTOソリューションから)
- どれくらいオープンレイザー(IP)に有利なボードか?
- スモールベットでも多くのハンドをフォールドに追い込めるか?
- プロテクションが必要なハンドを持っているか?
エクスプロイト的視点(実戦の相手の傾向から)
- タフコールになるか?(特にスモールペアの動向に注目)
- チェックレイズが足りているか?(多くの相手はレイズ過小)
これらの視点を組み合わせて、サイズと頻度を選んでいきましょう。
⚠️ このエクスプロイトが効きやすい相手・効きにくい相手
「スモールペアをタフコールさせる/オーバーフォールドさせる」というエクスプロイト軸は、相手の癖を観察できているとき にだけ機能します。レンジベットを多用しすぎると、適応力のある相手にはチェックレンジが弱くなりすぎる(キャップドレンジ化)リスクもあるので、相手次第で頻度を調整しましょう。
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