ブラインドヘッズ SBリンプ→BBレイズ後のAハイCB戦略【Ajo MTT解説 vol.6】
Vol.1の続編。ブラインドヘッズ(25bb)でSBがリンプ→BBが約40%でレイズ→SBがコール、というラインに進んだ後のフロップCB戦略をAハイボード3パターン(A85レインボー/ツートーン/モノトーン)で解説。BBの圧倒的なAアドバンテージを活かす頻度とサイズの選び方を、GTO Wizard ChipEVソリューションをもとに整理。AjoのMTT戦略シリーズ第6回。
文責:Ajo(X:@AjoPoker)
こんにちは、Ajoです。
シリーズ第6回のテーマは、Vol.1で扱った ブラインドヘッズ(25bb) の続編にあたる ポストフロップ です。Vol.1 ではSBのリンプに対してBBが約40%(オールイン+3BBレイズの合算)で攻めることを学びました。
今回は、その攻めが通ってフロップに進んだ後の Aハイボード3パターン(A85レインボー/ツートーン/モノトーン) で、BBがどのようにCB(コンティニュエーションベット)を打つべきかを掘り下げます。
📌 この記事の前提
- スポット: ブラインドヘッズ・25bb(Vol.1と同じ設定)
- ライン: SBがリンプ → BBが刻みレイズ → SBがコール → フロップ
- ポストフロップの位置関係: BBが OOP かつ プリフロップアグレッサー
- ソリューション: GTO Wizard ChipEV(ICM非考慮)
💡 Vol.1と合わせて読むと立体的に理解できます
プリフロップで「BBがどんなレンジでレイズするか」を Vol.1 で確認しておくと、本記事のCB戦略がなぜそうなるかが繋がります。
プリフロップレンジのおさらい
SBのオープン構成
- 22〜44 のスモールペア・Axo 等を オールイン に回す
- レンジ全体の 約55% で リンプ
リンプレンジは「オールインするほど強くないが参加はしたいハンド」+「ボードカバレッジ用のスーテッド A」+「弱めのオフスート」が混ざる構成です。
BBのリンプ応答
- 22〜55 はピュアでオールイン、Axo の一部 もオールイン
- 刻みレイズ側は 66+・A7s+・K9s+ などをピュア、27o・37o など弱いオフスートをブラフに混ぜて ポラー構築
BBは「強いハンドはバリュー目的でレイズ」「弱いハンドはフォールドエクイティ目的でレイズ」を両極端に振り、中間のハンドはチェックに回す形です。
SBのレイズへの応答
- フォールド: 約37%
- Axo は 3BETオールイン が中心
- ポケットペアの多く も 3BETオールイン
- スーテッド系 は ほとんどコール に回る
→ このコールレンジが今回のCB戦略の対象 になります。スーテッドのドロー系を中心に、Axo は3BETで消化済み、ということが重要なポイントです。
📍 エクスプロイトの伏線
実戦のSBプレーヤーは 3BETオールインを過小に運用する 傾向があります。BB側はリンプに対する刻みレイズを ラフに広げても咎められにくい スポットです。
A85ボードでのCB戦略
ここからが本題。BBは A85ボード でどう打つべきか、3つのスーツ構成で見ていきます。
Aハイボードの構造的アドバンテージ
3パターンに共通する大前提を先に押さえます。SBのコールレンジは(前述の通り)Axo がほぼ抜けたスーテッド系中心。一方BBのレイズレンジは A7s+ や A4o/A5o 等の Aを多く含む構成。
→ Aハイのフロップは BB が圧倒的に有利。基本姿勢は ハイ頻度のレンジベット になります。
1. A85 レインボー
- レンジベット(ほぼ全ハンドでCB)
- 使われるサイズは 29% と 45% の2種類
スーツ構成がドライ(フラッシュドローなし)でストレートドローも弱いため、SBのレンジが Aすらほぼ持っていない という構造優位がそのまま現れます。サイズはレンジ全体で29%中心、強いハンドや守りたいハンドで45%まで振れる形です。
2. A85 ツートーン
- ほぼレンジベット
- 使われるサイズは 14%〜45%
レインボーと違い、SB側に フラッシュドロー が一定存在します。理由はシンプルで、SBのコールレンジに スーテッド系(Kxs / Qxs / Jxs / Txs 等)が偏って残っている ためで、ボードのスーツが彼らに刺さりやすい。
そのため:
- 全体としては依然BBが有利だが、ベット頻度はやや低下
- スーテッドハンド(フラッシュドローのリスク)に対しては、サイズを抑えてレンジで打つ 比重が増える
3. A85 モノトーン
- ベット頻度は 72%(レンジベットではない)
- メインサイズは 14%
- 均衡では 約5% の SB ドンクベット が混ざる
ツートーンの傾向が極端化したパターン。AハイなのでBBが有利な前提は崩れないが、フラッシュ完成(と強いフラッシュドロー)のほとんどが SB レンジにある ので、BB の優位は薄まります。結果として:
- 大きいサイズ(45%以上)は ほぼ使えない
- 14% 小サイズで 広く・薄く 取りに行く形がメイン
- 一部のハンドはチェックに回す
⚠️ モノトーン特有: 一部のボードでは SBドンクもある
A85モノトーンでは BBが圧倒的有利なので SB ドンクは小さい頻度(〜5%)に留まりますが、Aハイでないモノトーン(例: KQ系・Q高など) では、SB側が一気に有利になり、ラージサイズのドンクベット を打ってくるボードも存在します。本記事の射程外ですが、相手から大きいドンクが来た場合は「ボードがSBレンジにフィットしていないか」を一旦確認しましょう。
まとめ
ブラインドヘッズで SBリンプ → BBレイズ が通った後の Aハイフロップ は、構造的に BB が圧倒的に有利なスポットです。
この記事のポイント
- AハイはBBの独壇場 — SBのコールレンジから Axo はほぼ抜けており、Aアドバンテージが極端
- レインボーはレンジベット OK — 29%・45% の2サイズで全ハンドからベット
- ツートーンはフラッシュドローを意識 — サイズを抑えつつほぼレンジベット
- モノトーンは頻度を絞る — SB側にフラッシュ/強FDが集中、小サイズで広く
実戦の運用ヒント
- 相手の3BETオールイン頻度を観察する。過小 ならプリフロップのレイズ頻度を増やしてもOK
- 相手がポストフロップで フロートしてくる頻度 を見て、ツートーン・モノトーンのターン以降の構成も調整
次回はKハイボードやペアボードなど、CB戦略を別のテクスチャーで掘り下げる予定です。
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