ポーカーのオールイン完全ガイド|サイドポット・チョップ・トゥワイス
オールインの基本ルールを完全解説。サイドポットの計算方法、チョップ(引き分け)の判定、トゥワイス(Run It Twice)の仕組みとマナーまで図解つきで紹介。
📝 この記事はアクション解説の「オールイン」を深掘りした内容です。6つのアクション(フォールド・チェック・コール・ベット・レイズ・オールイン)の基本がまだの方は、先にそちらを読むのがおすすめです。
ポーカーのオールイン 完全ガイド
この記事で分かること
- オールインの基本ルールと発生パターン
- サイドポットの仕組みと計算方法
- チョップの2つの意味(ポットチョップ・ブラインドチョップ)
- トゥワイス(Run It Twice)の仕組みとマナー
オールインとは?基本ルールを解説
オールインとは、手持ちのチップを全て賭けるアクションです。英語では「All-in」と書き、略して AI と表記されることもあります。また、プレイヤー同士の会話では jam(ジャム) や shove(ショブ) とも呼ばれます。
オールインが発生するパターンは大きく2つあります。
自分からオールインする
「この手なら勝てる!」と判断した時や、「絶対に降ろしてやる!」と相手のフォールドを狙う時に、全チップを自分から賭けるパターンです。大きなプレッシャーを与えられますが、コールされて負ければ全チップを失います。
チップが足りなくてオールインになる
相手のベットやレイズに対してコールしたいけれど、手持ちチップが足りない場合です。この場合、持っている全チップでオールインすることでゲームに参加し続けられます。
例えば、相手が200チップをベットしたが自分は80チップしかない場合。80チップ全額を出してオールインできます。
勝った方が160を獲得します。
ただし、3人以上が参加しているポットでは、超過分が「サイドポット」として別枠で管理されます(後述)。
オールイン後の流れ
オールインした後は、残りのラウンドでアクションを取れません。他のプレイヤーのアクションが全て終わるまで待ち、ショーダウン(手札の公開)に進みます。
💡 オールイン後にまだフロップ・ターン・リバーが残っている場合、それらのカードは通常通りめくられます。オールインしたプレイヤーは追加のチップを出す必要なく、ショーダウンまで進めます。
⚠️ 初心者に多いミス:オールインコール
自分からオールインする側は強いハンドでも弱いハンドでも自由に仕掛けられます。しかし、相手のオールインに対してコールする側は、ショーダウンで勝てる見込みがなければフォールドすべきです。「ここまで賭けたから降りられない…」と弱いハンドでコールしてしまうのは、初心者にありがちな失敗パターンです。
サイドポットの仕組みと計算方法
サイドポットは、3人以上のプレイヤーがオールインに絡み、チップ量に差がある時に発生する別枠のポットです。
オールインの大原則はこれだけです。
オールインしたプレイヤーは、自分が出した金額と同額までしか各相手から受け取れない
この大原則にのっとって考えると、サイドポットの仕組みもスッキリ理解できます。
3人以上のオールイン(計算例)
メインポット:150チップ
Aさんの50チップ × 3人 = 150
→ A・B・C 全員に獲得する権利がある
サイドポット:200チップ
Bさんの残り100チップ × 2人(B・C)= 200
→ BさんかCさんだけが獲得できる(Aさんは権利なし)
誰が勝つかで獲得額が変わる
サイドポットがあると、ハンドの強さの順番によってもらえる額が大きく変わります。
| ハンドの強さ | メインポット(150) | サイドポット(200) | 合計獲得 |
|---|---|---|---|
| A > B > C | A が 150 | B が 200 | A:150 / B:200 |
| B > A > C | B が 150 | B が 200 | B:350 |
| C > A > B | C が 150 | C が 200 | C:350 |
| A > C > B | A が 150 | C が 200 | A:150 / C:200 |
注目すべきは A > B > C のケース。Aさんが最強でも、メインポットの150チップしかもらえません。サイドポットの200チップはAさんに権利がないため、2番手のBさんに渡ります。チップが少ないプレイヤーは、どんなに強いハンドでも受け取れる額に上限があるのです。
🎯 サイドポット計算のコツ: チップが少ない人から順に「その人が全員から受け取れる分」をメインポットとして切り出し、残りをサイドポットにする――この手順を繰り返すだけです。
📝 実際のゲームでは、ディーラーがサイドポットを自動で計算してくれます。自分で計算する必要はありませんが、仕組みを知っておくと「自分が勝っても全額はもらえない」ケースで混乱しなくなります。
チョップの2つの意味
チョップ(Chop) という言葉は、ポーカーでは2つの意味で使われます。
- ポットチョップ — ショーダウンで同じ強さの手を持つプレイヤー同士がポットを分け合う(引き分け)
- ブラインドチョップ — SBとBBの2人だけになった時に、カードを見ずにブラインドを返し合って手を終わりにする
まずはポットチョップから見ていきましょう。
ポットチョップとは
ショーダウンで複数のプレイヤーが同じ強さの手を持っていた場合、ポットを均等に分け合います。これがポットチョップです。
ポットチョップになる2つのパターン
チョップが起きるのは、主に以下の2パターンです。
パターン1:ボードだけで最強の手が完成
ボード: A♥ K♠ Q♦ J♣ T♥
このボードでは、全プレイヤーがA〜Tのストレートを使えます。手札に関係なく、ボードの5枚がベストハンドになるため全員チョップです。
パターン2:キッカーまで同じ
ボード: K♥ K♣ 9♦ 5♠ 3♥
- Aさんの手札:A♦ J♠ → Kのワンペア、キッカーA
- Bさんの手札:A♣ J♥ → Kのワンペア、キッカーA
両者ともKのワンペアで、キッカー(役に使われない最も強いカード)もAで同じ。2枚目のキッカーもJで同じです。ベストハンド5枚が K-K-A-J-9 で完全に一致するためチョップです。
キッカーの仕組みをもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を確認しましょう。
端数チップの分配ルール
チョップでポットを均等に割り切れない場合、端数チップはポット獲得権利を持っている一番OOP(アウトオブポジション=ボタンの左隣から時計回りで最も近い位置)のプレイヤーが受け取ります。
例:ポット 101チップを2人でチョップ → 各50チップ、残り1チップは一番OOPのプレイヤーへ
OOP(アウトオブポジション)がよく分からない方は、以下の記事でポジションの基本を確認しましょう。
ブラインドチョップとは
ブラインドチョップ は、プリフロップで全員がフォールドしてSBとBBの2人だけになった時に使えます。カードを見ずにブラインドを返し合って、その手を終わりにします。
これはルールではなくプレイヤー同士の合意で行います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | レーキ(テーブル手数料)を払わずに済む。時間の節約にもなる |
| マナー | 手札を見る前に提案する。「チョップする?」と聞くだけでOK |
| 断ってもOK? | もちろんOK。断られても気にしない |
| 注意点 | 一貫性が大切。「強い手の時だけ断る」はマナー違反 |
⚠️ ブラインドチョップを禁止しているポーカールームもあります。初めてのお店では、ルールを確認しておきましょう。
トゥワイス(Run It Twice)の仕組み
トゥワイスとは?
トゥワイス(Twice) は、英語では Run It Twice と呼ばれます。オールイン後に残りのボードカードを 2回出して、それぞれの結果でポットを半分ずつ分ける仕組みです。
キャッシュゲーム限定 のルールで、トーナメントでは使えません。
トゥワイスの具体的な流れ
Bさんの手札:Q♥ J♥(フラッシュドロー)
ボード:K♥ 8♥ 3♣
→ Aさんの勝ち(Kのワンペア)→ ポットの半分を獲得
→ Bさんの勝ち(ハートのフラッシュ完成)→ ポットの残り半分を獲得
この例では、1回目はAさんが勝ち、2回目はBさんが勝ったので、ポットを半分ずつ分け合う結果になりました。このように一勝一敗でポットを分け合うこともチョップと呼びます。もちろん、2回とも同じ人が勝つこともあります。
期待値は変わらない — バリアンス軽減の効果
トゥワイスをしても、長期的な期待値(もうかる金額の平均)は変わりません。変わるのはバリアンス(結果のブレ幅) です。
| トゥワイスなし | トゥワイスあり | |
|---|---|---|
| 期待値 | 変わらない | 変わらない |
| 結果のブレ幅 | 大きい(全額勝ちor全額負け) | 小さい(半分ずつになりやすい) |
| 向いている場面 | 短期的なスイングを気にしない時 | 大きなポットで損失を抑えたい時 |
つまりトゥワイスは「勝ち負けの波を穏やかにする保険」のようなものです。
ライブポーカーでの提案マナー
初めてポーカーテーブルでトゥワイスを経験する方のために、提案の仕方と受け方をまとめます。
| 場面 | 言い方の例 |
|---|---|
| 提案する | 「Twice?」または「トゥワイスしますか?」 |
| 受ける | 「OK」「Sure」とうなずく |
| 断る | 「One time(ワンタイムで)」と言えばOK |
💡 トゥワイスの提案はオールインが成立した直後、ディーラーがカードをめくる前に行います。全員が同意しなければ通常通り1回だけカードが出されます。断っても全く問題ないので、気軽に考えましょう。
📝 「スリータイムス(Run It Three Times)」のように3回以上ボードを出すバリエーションもありますが、対応しているお店は少なめです。まずはトゥワイスだけ覚えておけば十分です。
まとめ
🎯 この記事のポイント
- オールイン = 全チップを賭けるアクション。自発的に行う場合と、チップ不足で強制的になる場合がある
- サイドポット = 3人以上でチップ量が異なるプレイヤーがオールインした時に発生する別枠のポット。チップが少ない人は自分が出した分までしか受け取れない
- チョップ = 同じ強さの手で引き分け。ポットを均等に分け合う
- トゥワイス = オールイン後にボードを2回出す仕組み。期待値は変わらず、結果のブレ幅を小さくする効果がある
オールインのルールが分かれば、大きなポットでも落ち着いて対応できます。まだポーカーの基本アクションに自信がない方は、アクション解説も合わせて確認しておきましょう。
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