念願のラスベガスで288時間ポーカーに挑戦してみた。【第4期むさぽUSインターン】
第4期むさぽUSインターン生として、ラスベガスのカジノで1ヵ月間・合計288時間のキャッシュゲームに挑戦した体験記。初日から500BB負けた苦悩と、そこから学んだ1-3/2-5で勝つための3つの視点を紹介します。

文責:Arash! ( X : link)
はじまり。
2024年11月下旬、非常に幸運なことに第4期むさぽUSインターン生として、2024/12/10-2025/1/14の1ヵ月間、ラスベガスのcash gameに挑戦させてもらえることが決まった。

※むさぽUSインターンとは、渋谷にあるMUSASHI POKER ROOMとアメリカネバダ州にあるPacific Poker Clubが提携して行っているcash gameのステーキングプログラムです。知らない方は詳細を『PPC』から確認ください。
このnoteは本ステーキングプログラムを通して、1ヵ月間でラスベガスのカジノで1-3, 2-5 ノーリミットテキサスホールデム (以下、NLH) を合計288時間プレイした男の雑記である。
ここから先はむさぽUSインターン1ヵ月の体験記なので、ラスベガスにおける1-3, 2-5 NLHの戦略的な内容についてのみ興味がある方は、目次より《1-3/2-5で安定して勝つために行うべきこと》へお進みください。
出発。期待と興奮
約3年前に初めてNLHをプレイした。そのとき、これまでやってきた全てのゲームの中で最高におもしろいと感じた。
『俺は一日中ポーカーに触れていたい。』
そう思うと、当時勤めていた会社の業務が手に付かなくなり、7年勤めていた会社を2ヵ月で辞め、ディーラー (フリーター) になった。
当時30歳なので、世間から見ると、ただの大バカ者である。でも、それくらいポーカーを好きになった。
もちろん、ラスベガスでポーカーすることにも憧れがあり、いつかそんなチャンスがあったら絶対に参加する!と心に決めていた。
そして、いつか来るそのときのために、ヨコサワポーカーチャンネルを初めとするyoutube、ポーカー書籍、ネットに転がる玉石混淆な情報、Amuさんやその他先人の知恵が詰まったnoteを収集していた。
さらには、GTO Wizardを契約し、ポーカー座学仲間が集まれるようにとポーカーサークル『Seeker Start』を結成した。
友人と座学に励み、GTOWizard公認アンバサダーを務めさせて頂くことにもなっていた。

そのような活動を経て、ついに、むさぽUSインターンというステーキングプログラムを通して、ラスベガスへ挑戦するチャンスが巡ってきたのである。
日本最高峰のプレイヤーです!とは言えないが、これまでの座学を通じて、一般の人より確実にポーカーへの理解度が高いと自負していた自分は『ラスベガスでも負けるわけない』そう思って、意気揚々と日本を後にした。

出発前の自分はいくら勝てるか、勝ったお金は何に使おうか、どこまでステークスを駆け上がれるかな?そんなことばかりを考えていた。
そんな夢を見ている自分は飛行機に乗っている間、アニメ「カイジ」のオープニングテーマ THE BLUE HEARTS の「未来は僕らの手の中」が頭の中でずっと流れていた。
『未来は僕らの手の中~♪』『僕らは負けるために 生まれてきたわけじゃないよ~♪』 という感じである。
到着。実力不足か、日頃の行いか
日本から約7時間でハワイ、そこからさらに約6時間のフライトを経てラスベガスに向かう。ハワイの入国審査で3名ほど別室送りになるが、なんとか無事に全員でラスベガスへ到着できた。
PPCスタッフの方に空港へ迎えにきてもらい、ラスベガスのストリップ街を少し歩いて、記念撮影を行った。

ラスベガスの空気を吸った自分たちは時差ボケを治すためにもそそくさとPPCハウスへ帰宅する。
PPCハウスとは第4期USインターン生が共同で生活する秘密基地みたいなものである。
PPCハウスは広く、プールもある綺麗な豪邸だった。旅の疲れもあり、1日目は死んだように眠った。
2日目の朝、PPCハウスのリビングに召集されると、1500ドル/人が手渡された。これが自分達の軍資金である。

初日は1-3をプレイすることとなり、各々が行きたいポーカールームを決める。自分はどんなポーカールームがあるのか知らなかったので、世界のヨコサワさんがホームとしているという話だけを元にBellagioを選択した。
英語が話せないのでPPCスタッフの方に電話でウェイティングを入れてもらう。その後、車に揺られること約15分、Bellagioに到着する。
カジノへ入り、出来ない英語で会員カードを作成し、ポーカールームへ向かう。

ポーカールームへ到着した自分はウェイティングリストを確認する。そこには『ARASHI』の名前が入っており、これからラスベガスのカジノでポーカーするんだと実感した。
電話でウェイティングを入れてもらっていたので、チェックインをフロントに伝えなくてはならない。
ARASHI『はろー, あい、わな、ちぇっくいん。』
ARASHI 『あいむ、あらし。』
フロント『?』
フロント『(よくわからない英単語の連打)』
フロント『What your name ?』
ARASHI『あらし、えー、あーる、えー、えす、えいち、あい、あらし』
フロント『OK, ~~~~~ call you later』
ARASHI『おーけー, さんきゅー。』
息つく暇のないくらいの英単語を浴びせられたが、本当に何もわからなかった。もう少しゆっくり話してほしいものである。
かろうじで聞き取れたのは『お前の名前なに?』と、『また後で呼ぶよ』だけだったが、当然全てを理解している顔でお礼を告げた。
もちろん、一緒に居たUSインターンの同期の人達にも、『俺は完璧にチェックインできたよ』の顔をした。

待つこと数分。場内にアナウンスが流れる。
当然アナウンスも英語のため、何を言っているかわからないが『1-3NLHをお待ちの日本からお越しのARASH!様~。USインターン初陣を勝利で飾れる舞台が整いましたので、至急フロントまでお越しください~。』自分にはそう聞こえた。
フロントに行くと『8番テーブルに席を用意したよ。』と告げられた。
言うまでもないが、8番テーブルが自分の席であることを理解するまでに3回以上は聞きなおした。
キャッシャーでmax buy-inの300ドルをチップに変え、テーブルへ向かう。
テーブルに座り、先ほど作った会員カードを取り出し、ディーラーへ渡す。
当たり前のように配られたファーストハンド『T3o』をfoldし、ラスベガスでのcash gameという実績を解除する。
ただ、foldしただけなのに、何かを成し遂げたような言葉に表せない気持ちになった。
そこからしばらくfoldを続けているとHJでAKoが配られた。
Hand1
Bellagio 1-3 NLH 9-max
Hero : A♦K♠
- Preflop -
UTG limp / call
HJ (hero) raise 15
CO call
BTN call
- Flop T♦5♠3♣ (pot 64) -
UTG check / fold
HJ (hero) check / fold
CO check / fold
BTN bet 70
BTN A♣5♦をshow
BTNのおっさんはこちらに向かって、最高の笑顔で『I had best hand . maybe…』と言った。
これまで英語を聞き取ることができなかった自分でも聞き取れた英語、自分でも意味のわかるレベルの英語の文章だったが、このおっさんがなぜそう思っているのか意味が分からなかった。
このハンドを受けて、カジノで行われているポーカーは自身が座学してきた綺麗なポーカーではないと一瞬で悟った。
そして、これまで座学だけを人並みにし、実戦を積んでこなかった自分は最初の5日間で嘘のようにボロ負けした。
5日間の収支 -$1641(-547BB)

『ギャンブルの町、ラスベガスの…その空気を吸うだけで、高く飛べると思っていたのかなあ…』
日本にいるポーカーの先生:誰か、ARASH!に基礎を教えるやつはいるのか!?
勇気。人のお金でポーカーを打つこと
5日目の稼働が終了し、PPCハウスに帰宅した。当然、第4期むさぽUSインターン生の中で自分が一番のマイナスを出している。
不甲斐ない気持ちで晩御飯を食べていると、ステーキング主から強烈な一言を受ける。
『嵐くんはまだポーカー打つんだっけ?』
ドキドキ2択クイズのように答えは沈黙・・・になってしまいそうな雰囲気に負けず、間髪入れずに「あと1週間はやらせてください!!」と言うと
『冗談だよ!頑張ってね!』と言ってくれた。
とはいえ、自分がお金出す方だったら成績不振者にお金を出したくないという気持ちも、ものすごく理解できた。
むさぽUSインターンでは、自分がプレイしたハンドをdiscordに送り、USインターンの過去の勝ち組からハンドレビューを得られるというシステムがある。(気になる方は下記から参照可能。)
これまでプレイしてきたハンドはdiscordに送っており、ハンドレビューの感想は『とても悪いプレイはない』という評価であった。(いいプレイもないということなの!?とは言わなかった。)
引き続き、その調子でプレイをしていれば成績は上向くとのことであったが、負けている原因がどこかにあるはずだと改めて考えた。
そこで、自分のハンド履歴を振り返っているとあることに気が付く。
圧倒的にbluffが少ない。というか、bluffをしてない。
むさぽUSインターンでは、ポーカーをプレイしている間はdiscordへ1時間毎の成績を連絡するというルールがある。
discordへ負けている成績を送信したくないという理由で、ポーカーをプレイしている間ずっと『チップを減らしたくないなー。』と思っている自分がいた。
人のお金を減らしているというプレッシャー
負けていることを周知する嫌悪感
送信の度、負けていることを再認識させられる点
discordへ成績を送信する際に、上記3点でメンタルを苛められる。
自分は人のお金を使って負けることをひどく恐れており、とても心が弱いことに気が付いた。
誠実な
『人のお金を減らしたくない』と考えていると、思い切りのいいプレイができなくなる。
そのような心理状況もあってか、この旅を通してbluffをほとんどしておらず、それに対応するようにバリューベットにコールをもらえていなかったように感じた。(あと、たぶん、外国の方から見て俺はバリュー顔なんだと思う。)
実際、マルチウェイになりやすいこと、相手がover callになると考えていたことからbluffを減らすことを意識していた。
という、言い訳をしているだけで、bluffする勇気が持てなかったのかもしれない。
ハンド単体で見たEVはbluff過少がいいかもしれないけど、繰り返しゲームとしてみたポーカーではbluff過少は良くないのかもしれない。
もしくは、bluffEVが伸びているシチュエーションを怖いという感情で見ないようにしていたのかもしれない。
自身でハンドを振り返り、改めて、ポーカーを感情ですることは本当によくないと感じていた。
明日は、bluffでポットを落とす勇気を持とう。(自分が座学してきたプレイをしよう。)
もちろん、運が悪いのもあるかもしれないけど、ここまで負けを重ねると、何かを変えないといけない。
と、少し吹っ切れながら、布団に入った。
覚醒。そして、勝利へ
実は4日目からBellagioに行くのを辞め、Venetianというカジノに来ていた。

Venetianはディーラーが変わるたびにDBBPPLO (Double Board Bomb Pot Omaha)が行われたり、30分に1度、一番強い役を出した人にジャックポットがあるという、変わったカジノである。
これらの特殊性からか、preflopが他のカジノよりもルースであったり、『1回だけだよ?』といってコールする人が居たり(まあどこにでもいるのだが)と、プレイヤーもギャンブル精神の強い人が多いように感じた。
そんな中、自身が気付きを得るワンハンドが訪れる。
Hand 2
Venetian 1-3 NLH 8-max
Hero : K♦Q♦
- Preflop -
UTG raise 15 / call
+1 call / fold
BTN (hero) raise 60
- Flop J♠T♠2♣ (pot 139) -
UTG check
BTN (hero) check
- Turn J♠T♠2♣5♠ (pot 139) -
UTG check
BTN (hero) check
- River J♠T♠2♣5♠4♠ (pot 139) -
UTG check / fold
BTN (hero) bet 210
UTG 6♠6♣ show
このRiverでのbluffは比較的、一般的なのかもしれない。しかし、今までの自分はこれを行っていなかった。
本当にunder bluff、いや、never bluffでプレイしていたのである。
これまでの実践では、相手のTurnおよびRiverのcheckを受けて、相手に強いフラッシュがないと判断していることはあった。
しかし、ヒット系までover callになるのではないか。と臆病になりbluffを行っていなかった。
今回はbluffのベットサイズを少し極端に上げることで、ヒット系はcallしてこないだろう。という想定でbluffを打つことにした。
つまり、強いハンドが残っていないんだから大きく打てば降ろせるやろ。である。
そして、相手は6 hi フラッシュを少し悩んでfoldしたのである。想定よりも強いハンドが降りていて衝撃を受けた。

このハンドでの学びは3つあった。
over callな相手でも分かりやすいボードではover callになりにくい
riverの大きいベットはover foldが取れる
彼らはベットサイズから役を推定していることが多い
自分は相当なバリュー顔
ここでいうわかりやすいボードというのは、1枚ストレートボードや1枚フラッシュボードを指す。
強い役を想起しやすいシチュエーションにおいて、over callなプレイヤー達ですら、ある程度強いハンドを持っていたとしても、大きなベットには降りるという選択肢があるのだ。
このことに気が付いてから相手のレンジがキャップされたと思った場合は、pot betサイズでのbluffを繰り返し行った。
もちろん、bluffが捕まる事も往々にしてあったが、収支は改善されていった。

5日間で抱えた負債を数日で返済し、年内には$923(+307BB)勝ちまで盛り返すことができた。
年内最終日、KK<JJ<AQsの250BBのPFAIに敗れ、地下に戻ることとなるが、この期間中にきたAAとKKは14戦2勝だったので、収支トントンは自分の中で相当やれているという感覚があった。(日頃の行いが悪すぎる)
飛躍。2-5への挑戦

年明けの瞬間はBellagioの前の噴水のところで花火を見ながら過ごし、元旦はこの旅で初の休暇を取ることにした。
ラスベガスに到着してから約20日、休みなしで稼働し続けたので、心も体もクタクタだったのだ。昨年お世話になった人へ、連絡を取り、丸一日、PPCハウスでの休暇を過ごした。
1月2日、新年1発目の稼働では、休養を取ったこともあってか、この旅最高の+572bbを叩き出す。
この結果を受け、晴れて2-5へ挑戦させてもらえる権利を獲得する。
勝つときは本当にラッキーが続くので、如何に損失を出さないで稼働を続けられるか、という忍耐も大切だと思った。
初めての2-5はAriaというカジノで挑戦した。渋谷にある、どこぞのポーカールームと同じデザインのポーカールームである。

Ariaは8-maxなこともあって席が広いこと、施設自体が綺麗なこと、隣に美味しいハンバーガー屋があること、イエローカレーが美味しいこと、ペリエ(炭酸水)にライムが乗っていること、アパレルが可愛いこと等、この旅で自分が一番好きになったポーカールームである。
さらに、Ariaで初めて座った2-5では、ウォークが多く起きたり、3betや4betからA5sが出てきたり、と自分が知っているポーカーが行われていた。
『1-3と2-5はやはりレベルが違うわ。』
負けるとは思わないけど、winrateそんなに出ないかも?と思いながらも楽しんでプレイを続けること8時間、2-5初挑戦の結果は50BB勝ちであった。
初挑戦、初勝利の喜びをかみしめながらPPCハウスへと帰宅し、USインターンの他のメンバーに報告した。
すると、全員から「2-5のテーブルでそんな状況は異常だから、早めにテーブルを移動した方がいい」と、言われ、winrateを上げるためにテーブルを変えなかったことを反省したのだった。
翌日以降は、Wynnというカジノの2-5は甘いという話を聞いたので、行ってみることにした。

早速2-5に座ると、そこには、昨日座った2-5とは違う、いつもの1-3のような卓が広がっていた。
1-3と2-5の一番大きな差はテーブルに甘い、辛いという概念が生まれると感じた。※1-3はどこに座っても上手な人は居ない。
2-5のレベルに拍子抜けした自分は帰国まで、コツコツWynnに通い詰めることになる。
結果発表。さよならラスベガス
Wynnに通い始めてからの2-5の成績は順調であり、帰国時には約$4300の勝ちを積み上げることができた。

この1ヵ月で約60万円という大金を勝利したものの、1ヵ月という期間で見ると小さな勝利なので、今後はもっと大きく勝てるように座学・実践をこなして行きたいと思った。
この1ヵ月で共同生活における悩みや、勝てない時の苦しさ、勝った時の喜び、ポーカーだけをする生活など、人生においてかけがえのない経験ができた。
振り返ると、必死に稼働していたときは楽しいより辛い気持ちの方が大きかったかもしれない。
しかし、学生時代の部活動のように、終わったときにはまたこの生活したいな。と思った。
人生において、ラスベガスでポーカーをするという夢を叶えた訳だが、5-10や10-20といったレートには挑戦できていない。
次回ラスベガスに来るときにはハイレートへの挑戦も視野にいれたいと思う。
でも、この旅が終わった時に一番感じたことは
勝って終われてよかった~~~!!
日本のごはん安くて美味しい~~!!
である。
ここまで読んで頂き、誠にありがとうございました。
この記事を通して、海外でポーカーを1ヵ月打つ感動や苦悩など、何か感じてもらえることがあれば幸いです。
また、本noteの内容はPacific Poker Clubのyoutubeチャンネルにて動画化されています。興味のある方は是非見てみてください。
また、自分が参加したUSインターンには皆様も挑戦頂くことが可能です。応募方法は以下の通りです。
①PPC加盟店のリングゲームにて規定時間・既定の成績を残す
②MUSASHI POKER ROOMで不定期に開催される特別選抜試験に合格する
ぜひ、興味のある方は挑戦してみてください!
この度はラスベガスにて1ヵ月ポーカーをして過ごすという、夢のような機会を頂いたMUSASHI POKER ROOM、Pacific Poker Clubの方々には本当に感謝しています。
ありがとうございました。

1-3/2-5で安定して勝つために行うべきこと
上記の雑記を読んで頂いた方の中には、自分の成績が前半と後半で明らかに改善されていることにも気が付いたかもしれない。
この章では、成績が改善される前後で何が変わったのか、また、本ステーキングプログラムを通して、1-3/2-5で安定して勝つために行うべきだと感じたことを3つだけ書いていこうと思う。
この内容を教えてくれてたら最初の5日で500BB負けなくても済んだかもしれないのに~。
結論は以下のとおりである。
①OOPには酔っ払い、IPにはおじいちゃんを並べよ
②limp rangeを見極めろ
③弱いハンドこそbluffを見せろ
①OOPには酔っ払い、IPにはおじいちゃんを並べよ

1-3や2-5では、Preflopがルースなプレイヤーが多く、自分の大きめなopenに対しても、様々なハンドでIPからcold callされることが多い。
当たり前だが、ヘッズアップに比べて、マルチウェイになるとEQは必ず減少する。
さらに、トップヒット&ドロードンクマン、チェックにはベットマンが多数生息するこの環境において、マルチウェイでflopに突入すると、高頻度でベットが飛んでくる。
Preflopにおいて強いハンドに絞って参加していても、flop時点で強い役にならなければ、EQを放棄させられることが多発する。(※放棄することがodds的にも正しいサイズのベットであることが多い)
この環境では、良いプレイを続けていても、運が悪いと、短期的に成績は右肩下がりになりやすい。
この状態を未然に防ぐためには、自分のIPをPreflopがタイトなプレイヤー (俗称:おじいちゃん) で固めることが効果的である。
とんでもないミスをするプレイヤーの左隣を取り、時給を最大化するのも良いが、収支を安定させるという観点から、おじいちゃんの右のシートを選ぶという考え方も大切である。
1-3や2-5の場合、どこに座っても一生懸命座学を行っている自分達がEV+に決まっているのだから。(一緒に行ったやましーくんから頂いた言葉)
また、OOPにはPreflopがルースなプレイヤー (俗称:酔っ払い)を並べることによって、相手の弱いレンジに対してIPから勝負できるので負けることがなくなるのは言うまでもない。
自分はポジション選択時にこれらを意識してから、右肩上がりのグラフとなった。(ただの上振れである。)
②limp rangeを見極めろ

海外を経験したことがある人に話を聞くと
『limp rangeは弱い』
このように教えてくれる人が多い。こういったプレイヤーが多いのは事実だし、このことが間違っているとは思わない。
しかし、『limp rangeは弱い』ことが多いだけである。
当たり前だが、実際に同卓したプレイヤーを観察することは非常に重要である。
ここでは自分がラスベガスで見かけた3種類のlimp rangeを伝えておく。
①limp range / open rangeに分割があり、弱いハンドがlimp range, 強いハンドがopen rangeに入っているプレイヤー
②limp range / open rangeに分割があり、本来openできるくらい強いハンドがlimp range, EPに対して3betできるようなハンドがopen rangeに入っているプレイヤー
③openをすることはなく、limp rangeが適正なopen rangeくらいのプレイヤー
1-3, 2-5に居るlimpを行うプレイヤーのほとんどは①に該当すると思う。そういったプレイヤーには広くisolateを行い、ヘッズアップに持ち込むことで利益を積むことができる。
問題は②、③のプレイヤーのlimpを①のプレイヤーと勘違いしてしまった場合である。
当然ながら②、③のプレイヤーはisolateに降りるハンドはない、また、こちらが広くisolateしている場合、本来isolaterに有利なboardだったとしても相手の方が強いrangeを持っていることが多いのである。
このことに気が付かず、アグレッシブなアクションを選択してしまうと大きな損失を招く。
一方で、suited connectorなどはレンジに入っていないため、low boardなどは比較的簡単にpotが取れるということを忘れてはならない。
自身が座学してきたようなGTO戦略からCB頻度を決定するのではなく、相手のハンドレンジがボードにマッチしているかで判断するべきなのである。
このようなミスを犯さないためは、座ってしばらくの間、積極的な戦略変更を行わないということだ。1-3, 2-5だからといって相手のプレイヤーをなめてはいけない。
まずは相手プレイヤーのラベリングに神経を注ぐことで、右肩上がりのグラフとなった。(ただの上振れである。)
③弱いハンドこそBluffを見せつけろ

海外を経験したことがある人に話を聞くと
『相手は降りないからvalueだけ打てばいい』
『相手は降りないからbluffはしなくていいんだよ』
このように教えてくれる人が多い。こういったプレイヤーが多いのは事実だし、このことが間違っているとは思わない。(2回目)
しかし、1-3や2-5でポーカーをプレイしている人も人間なのである。
自分達がおじいちゃんの3betに対して悩まずにAKを降りるように、彼らもbluffをしていないと思ったプレイヤーの大きなベットには降りることができるのである。
大切なのは対戦相手に『bluffをしているかも?』と思ってもらうことである。
そのためにはスターティングハンドとして弱いハンドでbluffが捕まる事が大切である。
捕まったハンドが弱ければ弱いほど、あり得ないほど、callしてもらえるようになる。(自分の体感に基づく)
人間はcallする理由を無意識のうちに探してしまう。
一度bluffを見た相手にはcallが多くなるので、こちらとしては極端にbluff頻度を減らしても問題ないのだ。
bluffが1度捕まるまではbluffをすることで、右肩上がりのグラフとなった。(ただの上振れである。)
これら3つの観点は偏った思考であり、具体的なプレイラインでもなければ、間違っている部分も多くあるとは思う。
しかし、こういった座学とは異なる部分をわざわざ書く人もいないかと思い書いてみた。
また、この考え方を取り入れてから、(分散の範囲内という突っ込みはさておき)自身の収支は大幅に改善したことは事実である。
海外cash gameにおいてイマイチ成績の伸びない人の助け、ヒントになれば幸いである。
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