ポーカーのポジション別オープンレンジを覚えよう
ポーカーのオープンレンジをポジション別に解説。UTG〜BTNまで各ポジションの参加ハンドを初心者向けに具体例で覚えましょう。
📝 この記事の位置づけ: 基礎知識 2 / 3|レンジ表は読めるようになったけど、各ポジションで何をオープンすればいいか迷う方が対象です。ハンドレンジ表の読み方とプリフロップの参加方法を先に読むとスムーズです。
ポジション別オープンレンジを覚えよう
前の記事でハンドレンジ表の読み方を覚えました。この表が読めるようになったら、次はいよいよ中身 — 各ポジションで「どのハンドをオープンレイズするか」を見ていきましょう。
この記事で分かること
- 各ポジション(UTG / HJ / CO / BTN / SB)がオープンするハンドの範囲
- ポジションが後ろになるほどレンジが広がる理由
- SBだけが特殊な3アクション(レイズ/リンプ/フォールド)である理由
- 覚え方のコツ: 後ろの人数+2の法則
📋 前提条件を確認しよう
📝 オープンレンジ とは、自分より前に誰も参加していない状態でオープンレイズするハンドの集合のことです。
この記事のデータは以下の条件で取得しています。
- 人数: 6人テーブル(6-Max)
- スタック: 100BB
- ソース: GTO Wizard
- アクション: 自分より前に誰も参加していない状態でのオープンレイズ
「上位○%のハンドで参加する」という表現は、全1,326コンボのうち何コンボをオープンするかで計算しています。たとえば「上位約18%」なら、1,326 × 0.18 ≒ 約239コンボでオープンするという意味です。
🗺️ 全体像 — ポジションが後ろほどレンジが広い
まずは各ポジションの全体像を把握しましょう。
| ポジション | 参加する割合 | 後ろに残る人数 |
|---|---|---|
| UTG | 上位約18% | 5人 |
| HJ | 上位約21% | 4人 |
| CO | 上位約27% | 3人 |
| BTN | 上位約44% | 2人 |
| SB | 上位約40%(レイズのみ) | 1人 |
理由はシンプルです。自分より後ろに残っている人数が少ないほど、強いハンドに出くわすリスクが低い。だから後ろのポジションほど、広いレンジで参加できるのです。
🔴 UTGのオープンレンジ(上位約18%)
UTGは6人テーブルで最初にアクションするポジションです。後ろに5人が控えているため、レンジは最も狭くなります。
表の見方: 赤はレイズ、青はフォールド。色の塗り具合でその頻度がわかります。マウスを乗せると正確な数字を確認できます。
UTGのポイント
- ポケットペア: 88以上が100%オープン。77は約75%の混合戦略。66以下は低頻度
- Axスーテッド: A2s〜AKsが全てオープン
- ブロードウェイ: AKo〜ATo、KQo〜KJoが100%。QJoは約67%の混合戦略
- スーテッドコネクタ: JTsが100%。T9sは約23%と低頻度
💡 UTGのレンジは「プレミアムハンド + Axスーテッド全て + 強いブロードウェイ」と覚えましょう。
🟠 HJのオープンレンジ(上位約21%)
HJはUTGの隣。レンジは少しだけ広がりますが、大きな差はありません。UTGとの変化点に注目しましょう。
UTGからの主な変化
- 77が100%に昇格 — UTGでは約75%の混合だったが、HJでは確定オープン
- J9sが100%で追加 — スーテッドのワンギャッパーが新たに参入
- Q8sが100%に昇格 — UTGでは約20%の低頻度だったハンド
- T9sが23% → 72%に上昇 — まだ混合だが、かなりオープンしやすくなる
- KToが100%に昇格 — UTGでは約26%だったブロードウェイ
- QJoが100%に昇格 — UTGでは約67%の混合だった
- A9o(約54%)、A5o(約29%)が出現 — 弱いエースのオフスーテッドが登場
🟡 COのオープンレンジ(上位約27%)
COからレンジがぐっと広がります。BTNの1つ前で、まだ3人が後ろに控えていますが、参加できるハンドが増えます。
COのポイント
- 55〜66が100%に昇格 — ミドルポケットペアが確定オープンに
- K3s〜KQsまでの全Kスーテッドがオープン — K2sだけがまだ入らない
- J7s〜J8s、T8s、98sが100%で追加 — スーテッドコネクタが大幅に広がる
- A9oが100%に昇格、A8o(98%)が追加 — 弱いエースのオフスーテッドが本格参入
- A5o(約74%)が高頻度に — HJでは約29%だったが、COではかなりオープン
- JTo、QToが100%に昇格 — ブロードウェイのオフスーテッドがほぼ全て確定に
🟢 BTNのオープンレンジ(上位約44%)
BTNは最も有利なポジションです。後ろにブラインド2人しか残っていないため、レンジは最大に広がります。
BTNのポイント
- 33以上のポケットペアが100%オープン — 22でも約66%でオープン
- 全Kスーテッド(K2s〜KQs)がオープン — Kがあればスーテッドなら全て参加
- スーテッドコネクタがほぼ全て追加 — 86s、76s、65sなどが100%オープン
- AKo〜A4oまでのAxオフスーテッドが100% — A3oも約75%でオープン
- K9o、Q9o、J9o、T9oが100% — ミドルランクのオフスーテッドまで参加
- 全1,326コンボの約44%にあたる約583コンボがオープン対象
💡 BTNは「かなり広いが、何でもOKではない」。約56%のハンドはフォールドしています。K2oやQ7o以下、J7o以下は入りません。
🔵 SBのオープンレンジ(上位約40% レイズのみ)
⚠️ SBだけは仕組みが違います。 UTG〜BTNは「レイズかフォールドか」の2択ですが、SBには3つ目の選択肢「リンプ(コール)」があります。
SBのグリッドは3色で表示しています。赤がレイズ、緑がコール(リンプ)、青がフォールドです。レイズしないハンドの中にも、リンプでプレイするハンドがたくさんあります。
SBの特徴
SBのレンジはとにかく混合戦略だらけです。ほぼ全てのマスに数字が入っており、「100%レイズ」は AKs、AQs、AJs、KJsなどごくわずか。残りは「レイズとリンプを使い分ける」混合戦略です。
面白いパターンとして、スーテッドのほうがオフスーテッドよりレイズ頻度が低いケースがあります。たとえば A5s(約69%)< A5o(89%)。スーテッドハンドはリンプでフロップを見ても十分戦える(フラッシュドローを狙える)ため、レイズせずにリンプを選ぶことが多いのです。
💡 SBのレンジはレイズ/リンプ/フォールドの3択で覚えにくいので、最初はBTNと同じレンジでレイズで参加と覚えてもそこまで大きく間違えません。慣れてきたらSB特有のリンプ戦略を学べばOKです。
🧩 覚え方のコツ — 後ろの人数+2の法則
5ポジション分のレンジを丸暗記する必要はありません。ポケットペアの下限は自分より後ろに残っている人数+2のランクから参加できる、と覚えましょう。
- UTG: 後ろ5人 → 5+2 = 7 → 77から(実際は88+が100%、77は約75%)
- HJ: 後ろ4人 → 4+2 = 6 → 66から(実際は77+が100%、66は約77%)
- CO: 後ろ3人 → 3+2 = 5 → 55から(実際は55+が100%)
- BTN: 後ろ2人 → 2+2 = 4 → 44から(実際は33+が100%)
- SB: 後ろ1人 → 1+2 = 3 → 33から(実際はレイズ+リンプで全ペアをプレイ)
あくまで目安ですが、覚えやすいのでぜひ活用してください。
📚 外部リソースの紹介
この記事で紹介したデータの元になっているのがGTO Wizardというソルバーツールです。無料プランでもレンジ表を確認できるので、自分で確認してみたい方はぜひ使ってみてください。この記事ではオープンレンジしか紹介しませんでしたが、3ベットや4ベットのレンジなども学習できます。
また、プリフロップ戦略をより深く学びたい方にはAmuさんのプリフロップノートもおすすめです。ポジション別のオープンレンジだけでなく、3ベットやコール戦略まで体系的にまとめられています。
🎓 場面練習
Q1: UTGでKJoを配られました。オープンする?
答え: オープンする(100%)。KJoはUTGでも確定オープンのブロードウェイです。
Q2: HJで66を配られました。オープンする?
答え: オープンする(約77%)。HJでは66は高頻度の混合戦略です。「後ろの人数+2」法則でも 4+2=6 → 66でちょうど入るラインです。
Q3: COでA5oを配られました。オープンする?
答え: オープンする(約74%)。弱いエースのオフスーテッドはCOから本格参入します。
⚠️ 勘違いしやすいポイント
1. 「BTNは何でもオープンしてOK」
BTNは確かに広いレンジで参加しますが、上位約44%であって約56%はフォールドしています。K2o、Q7o以下、J7o以下、86o以下など、参加しないハンドはたくさんあります。
2. 「混合頻度を正確に再現すべき」
混合戦略のハンドはソルバーの解ではどちらのアクションを取っても期待値が同じです。実戦では混合頻度を正確に再現する必要はなく、相手の戦略に応じてどちらのアクションを選ぶか判断しましょう。
🎯 まとめ
- オープンレンジはポジションが後ろになるほど広くなる(UTG上位約18% → BTN上位約44%)
- 「後ろの人数+2」でポケットペアの下限を覚えられる
- ブロードウェイ系はUTGでは限定的、BTNではほぼ全て参加
- 弱いエース(A9o以下)はHJ以降で徐々に参入
- SBだけはレイズ/リンプ/フォールドの3アクション構造
各ポジションのオープンレンジを覚えました。次は視点を逆転 — 相手がオープンしたとき、どんなハンドを持っていそうかを想像する練習をしましょう。
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