【GTO戦略解説】AQ-high boardにおけるトリプルバレル戦略【UTG vs. BB SRP A-high board】
GTOWizardのソリューションをもとに、UTG vs. BB SRPのA♥Q♥9♦T♣2♥ボードにおけるトリプルバレル戦略(xbc-xbc-xb?)を各ストリートごとに解説します。
📝 この記事の位置づけ: 上級編|基礎編と中級編の内容をすべて理解していることが前提です。
本記事では、GTOWizardのソリューションをもとに UTG vs. BB SRP の A♥Q♥9♦T♣2♥ ボードにおける トリプルバレル戦略(node: xbc-xbc-xb?) を解説します。各ストリートのCB戦略・応答・ドンク戦略をGTOの観点から分析し、言語化しています。
📝 使用条件: GTOWizard NLH cash game 6max 100bb 50nl 2.5X-GTO
この記事でわかること
- A♥Q♥9♦ フロップにおけるUTGのCB戦略とBBの応答
- T♣ ターンにおけるドンク戦略・ダブルバレル戦略と応答
- 2♥ リバーにおけるドンク戦略・トリプルバレル戦略と応答
🃏 Flop A♥Q♥9♦ — CB戦略
UTG vs. BB SRP node: x?

UTGはレンジ全域にわたって、EQが高い(→ donkは生じない)。
UTG vs. BB SRPでは、BTN vs. BB SRPと異なり、125% CBのような large size は好まれにくい。
高頻度で33%〜50%の安いサイズを用いる。このboardではレンジ33%戦略を採用してもEV lossはごくわずか(ただし、2BW boardだからといって必ず安いレンジCBが許される訳ではない)。
UTG vs. BB では BBに、より強いAxのキッカーが残っていること、UTGに高めのEQを持つハンドの割合が非常に多い(逆にBBは低めのEQのハンドの割合が多い)ことで、安いCBのEVが伸びやすい。
UPや 2nd pair、TPMK-といった比較的marginalなハンドがcheck頻度高い。これらは50%へのサイズアップも低頻度。特に MKのCB頻度が低いのは自レンジの pocket との兼ね合い(→ 2p, setへのcoverage)。
🃏 Flop A♥Q♥9♦ — CBに対する応答
UTG vs. BB SRP node: xb?

【GTO】
xr頻度を高く持つ。
88-22のWPは pure fold になる。
33%のCBに対しては、JJ-TTのUPや9X、一部のQXまで id になる。
これらのhit系のidハンドが 2p、trips blockerとしてraise頻度を持つことも重要。特にキッカーの弱いものが好まれる(→ EQの低さ、より強いキッカーを落とせる、2pへ昇格した場合にstrが完成しないほうが嬉しい)。
xrのvalueの下限は 2p+で、2pもほとんどAQが占める。Top 2p未満の2pはcall頻度のほうが高い。→ r50%に対してUTGはTPMK-や2nd pairが広くidになる。
【exploit】
多くの人々はxrのハンド選定に偏りが出やすい。GSSDやFD等の分かりやすいdrawが選ばれる。
xrがvalue/bluffのどちらに寄るかが人による。→ PreflopでAQを3betしすぎてしまう/KToまでcallしてしまう等。
🃏 Turn A♥Q♥9♦T♣ — ドンク戦略
UTG vs. BB SRP node: xbc-?

【GTO】
Set、strはUTGに多い。
33% CBにcallしたハンドのうち、turnのTで発展するのはKJやTT、AQやQT等。しかし、setやstrの割合はUTGに多く、donkは生じない。
🃏 Turn A♥Q♥9♦T♣ — DB戦略
UTG vs. BB SRP node: xbc-x?

【GTO】
メインサイズ:bet 125%
DBにはb175%、125%、50%に頻度がある。b125%の2e弱のサイズがメインで選ばれている。
ほとんどのturn cardで125%〜175%がメインサイズとなっている。例外的にflush完成boardやAがpairになった場合に33〜50%のsmallサイズが選ばれる。
125% DB戦略:
- Value: 主に top 2p+
- Bluff: MarginalなTP、2nd pair以外にbet頻度が広くある(特にhit-draw/T-hit、pocket/JJ、KX/色なし)
AKもmarginal気味だがbet頻度があることに注目 → b125%で十分なfold EQが稼げる + BBは割合の多いAJや、その他hit-drawをcallするために、call後もそこそこのEQが保てることが鍵。
【exploit】
一部のbluffハンドはGTOよりもbet頻度が著しく落ちそう。他にも2pのbet頻度やbetサイズが小さくなる可能性もある。
実際にb125%のEVがcheckEVと同等になるかは怪しい。DBのcallレンジを参照。
🃏 Turn A♥Q♥9♦T♣ — DBに対する応答
UTG vs. BB SRP node: xbc-xb?

【GTO】
125% DBに対して、BBは2pもidになる。
実際は125% DBのvalueの下限はtop 2pで、BBの2pはidになっているのはごく自然。
【exploit】
多くのプレイヤーは2pをfoldできない。「ここまで降りたら降りすぎ」と思いやすそう。
Better側の視点では2pすら自信を持ってlarge DBできないのに、Caller側に立つと2pを降りられないということが起きる。
🃏 River A♥Q♥9♦T♣2♥ — ドンク戦略
UTG vs. BB SRP node: xbc-xbc-?

【GTO】
TTをメインに据えて、極小サイズのdonkレンジを作っている。Marginal気味のriver donkは難しいが、betした場合にraiseに被弾する頻度がcheckした場合にbetに直面する頻度よりも下げられるような状態で肯定されるか(→ Marginalハンドをbetに抜けさせることでcheckレンジを強くできる)。
【exploit】
Bluff raiseが作りにくければこのようなmarginal donkはより肯定される。特に今回はKTやJJがbluff raiseに回るが、それらはDB過少になっていそうで、set等のdonkは有効か。
🃏 River A♥Q♥9♦T♣2♥ — TB戦略
UTG vs. BB SRP node: xbc-xbc-x?

【GTO】
メインサイズ:bet 85%
Flush完成に対して、UTGはflushの割合でBBにレンジの上を取られ、all inやhighサイズのTBを継続することはできない。ここでは、85%の中程度のサイズを選択する。
85% TB戦略:
- Value: str+(一部EQの高いset:TTにもbet頻度あり)
- Bluff: KK、JJ、KTo、K-high等
【exploit】
KK、JJ、KToなどのハンドはturnでmarginal判定を下しやすく、このnodeへの遷移確率が低くなりがち。色なしのK-highのpure bluff TBも人によっては頻度がゼロになることも多い。
🃏 River A♥Q♥9♦T♣2♥ — TBに対する応答
UTG vs. BB SRP node: xbc-xbc-xb?

【GTO】
2pやTP等ほとんどのあらゆるハンドが再びidになる。
📖 略語一覧
| 略語 | 意味 |
|---|---|
| DB | ダブルバレル(double barrel) |
| TB | トリプルバレル(triple barrel) |
| 2p | ツーペア(two pair) |
| str | ストレート(straight) |
| UP | アンダーペア(under pair) |
| WP | ウィークポケット(weak pocket) |
| TP | トップペア(top pair) |
| MK | ミドルキッカー(middle kicker) |
| BW | ブロードウェイ(broadway) |
| id | インディファレント(indifferent) |
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